能と「花」の結びつきは重要である。能を大成させた世阿弥は父観阿弥からの教えと、自身の経験により多数の能の伝書を書き残した。
「風姿花伝之書(花伝書)」では芸における花の重要性を説いている。
この写真展では能の中で表現されている「花(草木)」をとりあげて表現してみた。「花(草木)」の名称が能の名前になったものと、謡の中に出てくる「花(草木)」はその詞章の一部をとりあげて解説した。
能には五流派あり(観世流・宝生流・金春流・金剛流・喜多流)、それぞれ同じ能を演じながら、微妙に違うところがある。展示では「能・狂言」の解説と能舞台の説明等、流派の違いなども一部ビデオ等も使い解説したい。
能楽写真家協会は2005年4月1日に結成された能狂言の撮影者の集まりで、今年で結成十周年を迎えた。能はユネスコの世界遺産に日本で最初に指定された古典芸能である。ぜひ写真展を見て、能楽堂へ行きたくなるような写真展にしたい。