今年もあと2週間をきりました。
クリスマスにお正月準備とこの時期は楽しくも忙しないですね

アイデムフォトギャラリー「シリウス」では
今年最後の写真展
第3回「笹本恒子写真賞」受賞記念展 吉永友愛写真展
「キリシタンの里-祈りの外海」
期 間: 2019年12月19日(木)~12年25日(水)
始まりました。

【受賞された吉永友愛さん】
笹本恒子写真賞は、公益社団法人 日本写真家協会によって2016年に設立。
日本初の女性報道写真家・笹本恒子の「時代を捉える鮮鋭な眼と社会に向けてのヒューマニズムな眼差しに支えられた業績」を顕彰し、その精神を引き継ぐ写真家の活動を支援することを目的として設けられました。
プロ写真家として3年以上の実績を持ち、現在活動中の写真家を対象としています。
第3回となる今年は、長崎市に在住する写真家 吉永友愛(ともなり)さんが受賞されました。
吉永さんは、外海地区に住むキリシタンの暮らしを35年にもわたり撮影し続けています。

長崎市外海地区は長崎市の北西に位置し、中心部から車で約50分の場所にあります。
自然が豊かで、美しい棚田も有名です。
一方、キリスト教の歴史は外海地区の文化的特質の一つ。
2018年7月には世界文化遺産にも登録されています。
キリシタンとして暮らす人々の営みを、丁寧に撮影してきた吉永さん。
外海地区を撮影されたきっかけは、外海・東樫山から移住したキリシタンの子孫が住む山里「善長谷」の教会に撮影のため訪れたことだといいます。
善長谷の撮影を2年程続け、そこの方々から外海地区の話を聞き初めて知ったそうです。
平日は仕事があるため、週末に月3回程度自宅から外海地区に通っていたといいます。

今回の写真展では、昭和54年~平成9年のフイルム・モノクロの作品と平成9年~平成26年のカラー作品が並びます。
モノクロは昭和と平成の作品を並べても、時代の流れを感じない生活がありました。
「今でも信仰の形は変わりません。中学生になると行われる堅信式では学生の緊張した面持ちが印象的でしたね」
以前と変わった事を聞くと、世界文化遺産に登録されて以降観光客が増え、教会の写真も以前のようには撮ることができなくなったと教えてくれました。
写真の中でも印象的だったのが、モノクロの時代からカラーの現在まで女性がヴェールを被っていること。現在では少なくなったその習慣も、この地区ではまだまだ続いているといいます。

写真を始めて50年経つという吉永さんですが、
写真集にまとめて出版したのは今回が初めて。
「今後は角度を変えてアプローチしてみたい。
人々の生活だけではなく、歴史に入りこんだような作品を検討しています」
と、これからの意気込みを語ってくれました。
受付では写真集も販売しています。
写真集にはさらに多くの作品が掲載されていますので、ぜひご覧ください。
会期中は吉永さんも在廊されますので、いろいろお話を伺いいてみてはいかがでしょうか。
今年最後の写真展見納めに、
皆様のお越しをお待ちしております

平日、土曜日は10:00~18:00まで(最終日は15:00)
*日曜日休館