足立君江写真展 「カンボジア ちいさな命たち」―アンコール小児病院待合室―

写真を愛する皆様、こんにちは!

本日、アイデムフォトギャラリー「シリウス」では、新しい写真展がスタートしました。

とともに、本日はお知らせが一つございます。

4月からこのブログを始めて2か月、皆様に写真展の情報をお届けして参りました

神田は、6月から部署異動にて広報室を離れます。

ご覧いただいている皆様には、この場を借りてご挨拶申し上げます。

これからも、シリウスブログとアイデムフォトギャラリー「シリウス」をよろしくお願いします!

このあと、ブログを担当するのは既に記事をUPしているアイデム広報室の佐相です。

それでは、写真展初日のインタビューをお願いします!

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写真家の足立君江さんは、約10年間に渡ってカンボジアの子どもたちを中心に取材を続けている方です。
以前にも、アイデムフォトギャラリー「シリウス」にて「カンボジアの子ども」という写真展を開催されました。

今回の写真展のテーマは、アンコール小児病院を訪れる人々の姿。
たくさんの子どもたちやお母さん方の写真が展示されています。

子どもたちの包帯で巻かれた手足や医療器具をつけている姿からは、カンボジアの厳しい現実が垣間見えます。
それでも、子どもたちのキラキラ輝く瞳やわが子を見守るお母さんの姿には、思わず目が釘付けになる力強さが感じられるのです。

そんなカンボジアの小児病院に集まる人々にレンズを向けた、足立君江さんにお話を伺いました!

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(本日スタートした写真展の様子)

■アンコール小児病院とは・・・
カンボジアの貧しい医療事情が引き起こす厳しい現実を見て、写真家・井津建郎さんが呼びかけて結成したボランティア団体『フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー』が設立・運営を行う病院。
治療費を払う余裕のない患者は無料で治療し、医師・看護師の育成にも力を入れています。
※『フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーJAPAN』は、今回の写真展を共催しています。

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~「どうにかしなければ!」~

はじめてアンコール小児病院を訪れた時、そこでは何百人もの患者が診察の順番を待っていました。
カンボジアでは、長い内戦が続いたため医療設備や衛生環境が整っていません。
これらが充実していれば助かるような病気で、命を落とす子どもたちがまだたくさんいるのです。
まずは、そんな状況を「どうにかしたい」という気持ちで、支援活動をスタートしました。

~「写真は<生きた証>になる」~

病院の人々の姿を撮影するようになったきっかけは、たった500グラムの小さな赤ちゃん。
生まれたばかりで捨てられて病院で育てられていましたが、
スタッフさんたちは「今日で10グラム増えた!」と温かく成長を見守っていました。
そんな場面を写した写真を、後にその赤ちゃんの里親となった方たちが
「この子がこの病院で育った、という証です」とおっしゃいました。
その言葉から、「命の危険もあった赤ちゃんがこの病院で助けられた、そして病院で一生懸命生きる姿を残すことができた。」
「写真はその人が生きていた証」になるのだという思いに至りました。

~「お母さんの“先輩”として」~

撮影時、子どもを連れてきたお母さん方は、私がカメラを向けることに抵抗を示しませんでした。
むしろ、「あなたにも子どもはいるの?」「日本のことを教えて」と声をかけてくれました。
きっと、私も子どもを生んだ同じ“母”であるということ、
すでに子どもも大きくなっている“先輩ママ”であることに安心してカメラの前に立ってくれたのだと思います。

~「目で見ることの大切さ」―写真展をご覧になる方へのメッセージ~

話を聞くことと、実際に目で見ることでは心に訴えかけてくるものの大きさは全然違います。
カンボジアでは、ようやく街は設備等整ってきましたが、一歩村に入るとまだまだ水道がなかったり、トイレが充実していなかったり、医療や衛生に関する意識が低かったり・・・という状況です。
そのため、病院は整っても、患者の数はどんどん増えています。
そんなカンボジアの現状に、「目」を向けていただきたいと思っています。

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★ギャラリートークのお知らせ
6月5日(土)14:00~15:00に、アイデムフォトギャラリー「シリウス」にて、足立君江さんのギャラリートークを行います。奮ってご参加ください!

<ゲスト>
看護師・赤尾和美さん(アンコール小児病院を設立当時から支えていらっしゃる方です。)
写真家・BAKU斉藤さん(カンボジア世界文化遺産アンコール遺跡群等の撮影でご活躍されています。)

(今回の記事は佐相が担当しました)

アクセス

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住所

〒160-0022
東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
TEL:03-3350-1211
FAX:03-3350-1240
東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅下車

アクセス良好

開館時間

開館時間 : 10:00~18:00
(最終日 : 10:00~15:00)
休館日 : 日曜日・祝日の一部(お問い合わせください)

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