
僧侶として高野山に生きる日々は、
静かでありながら厳しいものだった。
言葉にできない想いを抱えながら過ごすなかで、
出会った鳥や虫たちは、何も語らず、ただそこに生きていた。
その無垢な姿に、自らの境遇を重ねるうち、
私は彼らの存在そのものが、
言葉なきメッセージを宿しているように思えた。
「語らず友となる」
語らずとも、確かに心が通う瞬間があった。
本展では、その静かな対話の記憶を切り取り、
厳しさの中で見出した「いのち」の在り方を表現する。
(カラー 50枚)
<高橋直暉 略歴>1998年4月8日福島県福島市生まれ。幼少期より昆虫を飼育、観察しているうちに生きている美しさを感じそれをありのままに記録するため写真を始める。
2017年日本大学芸術学部写真学科入学。2020年から大学を一旦休学し修行の道へ入る。
2021年3月に高野山専修学院を卒業してからは「僧侶」としての自分、「写真家」としての自分を大切にし、昆虫を通じて人間の社会とを照らし合わせることをモットーに日々撮影を続けている。
2022年卒業後、高野山真言宗金剛峯寺奥之院勤務を経て、現在、準別格本山奥羽高野山極楽寺 副住職。資格 高野山真言宗僧侶 僧名 尚暉(しょうき)
<所属>
SSP(日本自然科学写真協会)会員・PSJ(日本写真協会)会員福島県写真連盟会員
JCFPS(日中友好写真家協会)会員・ソニー・イメージング・プロ・サポート会員
OMPS(OM SYSTEM PRO SERVICE)会員・(株)アフロRM契約 写真作家
<受賞歴>
日本大学芸術学部写真学科学生選抜作品展「GRIP」2018、2019 選出
日本大学芸術学部写真学科卒業制作にて金丸重嶺賞受賞
エプソンフォトグランプリ 2019 学生部門 審査員賞
第8回「大好きなふくしまのまち」写真コンテスト 奨励賞
第51回福島県写真展南相馬市教育委員会教育長賞
第48回~50回福島県写真展入選
福島民報社・解放日報社 日中友好青少年写真展入選
<海外渡航歴>
カメルーン フィリピンルソン島 マダガスカル インドネシア西パプア 他
【写真展併催イベント】
■高橋直暉×岡本洋子(写真家)によるギャラリートーク
日時:2025年7月5日(土) 14:00~(1時間を予定)
会場 アイデムフォトギャラリー「シリウス」内