若松憲昭 写真展

進化の方舟 ―ギアナ高地2―

2014/10/09 ~ 2014/10/15

ギアナ高地は南米北部のベネズエラ、ブラジル、ガイアナなどに広がる約170ものテーブルマウンテン(テプイ)から成り立っている。テプイを遠くから見ると、山上が平らな台地状になっており、台地とその周辺地域は標高差数百~千メートルもの断崖によって隔てられている。それぞれのテプイには深いクレパス(割れ目)や渓谷が存在する。

 アウヤンテプイは、ベネズエラの東部に位置する大きな台地(面積667平方キロ)で、南北50キロ、東西45キロのハートの形をしている。台地の上を南から北に黒い川が流れ、アンヘル(エンジェル)滝やチュルン滝となって流れ落ちる。

 チマンタテプイは、面積615平方キロメートルと広いが「チマンタテプイ群」と呼ばれるように分断が進行し、10以上ものテプイに分かれつつあり、それぞれに特異な植物が群生し、独特の景観をなす。まるでハシラサボテンのようなキク科の植物、チマンタエア・ミラビリスである。キリマンジャロ山のジャイアントセネシオやハワイのギンケンソウのようにキク科には熱帯の高山で大型化した特異な草木が少なくない。ここではテプイによって異なるチマンタエアが見られる。深いクレパスにさえぎられているため、移動はヘリに頼らざるをえない。

 ギアナ高地の多くのテプイにはヒトによる自然破壊がない太古の植生が今もなおその姿をとどめている。このギアナ高地の風景や植物を是非ご高覧いただき、ご批評賜れば幸いです。

(カラー約56点)

若松憲昭(わかまつのりあき)プロフィール

1940年生まれ 日本写真学園  「短期講座」花・風景コース 四谷写真塾 花・風景コース、フィールドゼミ受講 日本写真芸術専門学校 画像専門課程Ⅰ部写真芸術科卒 公益社団法人日本写真協会会員 写真展歴 2004年 「進化の方舟」―ギアナ高地―  アイデムフォトギャラリー「シリウス」 2006年 「なつかしい植物たちの宝庫だった」―カムチャッカ―  アイデムフォトギャラリー「シリウス」 2008年 「この風土に生きる」―ブータン―  アイデムフォトギャラリー「シリウス」 2010年 「異端植物が生きる」―マダガスカル―  アイデムフォトギャラリー「シリウス」 2012年「小さな命たち」アマゾン川源流部(ペルー、ボリビア)アイデムフォトギャラリー「シリウス」

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