

仕事で疲れた体は、離陸前に深い眠りについていた。
機体が水平飛行に入ると深い眠りが浅くなってきた、目が覚める。
なにげなく窓の外を見た。
その時、窓の外に見えた風景は、今まで見たことの無い、
素晴らしく美しい風景だった。
カメラを持っていなかった僕は、凄く後悔した。
この風景をフィルムに閉じ込めたい。
かなわぬ夢。残念な思いで窓の外を見つめ続けた。
それ以来、仕事で飛行機に乗る時には、必ずカメラを持つようになった。
あの日のような風景を閉じ込める為に。
ワイドボディ機の前方窓より見た、見渡す限りの冬の雲海。
能登半島上空から見えた富士山。
夕日に染まる太平洋。
高知沖上空で見たH2Aロケット3号機、H2Bロケット2号機の軌跡。
上空からの数々の雲海の美しさを独自の俯瞰写真で創造してみました。
太田正孝