市村陽二 遺作展

旅に出て PART ⅩⅩⅠ 想い出のとき

2014/10/30 ~ 2014/11/05

Vol558

北の果て北海道、甲州路から信濃路へ、みちのく、そして北関東と、自然の美しさに魅せられ重ねてきた故人の旅は、2014年2月6日朝、あまりに突然に終焉を迎えました。遺された写真は、在りし日の故人が重ねた旅路を鮮やかに蘇らせてくれます。故人がその日出会った自然の風物との「一会」を、その作品をとおして、共に感じ偲んでいただけましたら幸いです。

故人は、北関東にある病院の末っ子に生まれました。裕福な家庭でおもちゃ代わりに与えられたカメラによって、写真との付き合いが始まったそうです。以来、カメラを常に傍らにおき、写真を撮り続けてきました。社会人現役のときは、結婚してからも休みの日はいつも撮影に、我が子誕生の時すら近くの公園で撮影していたそうです。もっぱら自然の風景を好んで撮っておりました。一方で、薬学博士の学位論文作成のため、アナログカメラで日本で初めて顕微鏡下のマクロ撮影に成功したとか申しておりました。30年近く前の定年退職後は、東日本、北日本を中心に、ときには海外へと、撮影機材を背負ってあちこちに「旅に出て」いました。さらに、「幹の会」では素晴らしい写真仲間にも恵まれて、これ以上ない写真人生を満喫して、永久の旅路につかせていただきました。

故人の書斎の机の上には、次回写真展のための未完成な展示作品リストが遺されておりました。しかし、そこにある作品タイトルと現物との照合は困難を極めました。そこで、故人を想い、遺志を尊重しつつ、膨大な数の写真原版の中から、未発表作も含むように選んだ作品で構成します。

遺族代表 松田三知子

(カラー約50点)

市村 陽二(いちむら ようじ)プロフィール

1924年11月 群馬県に生まれる。 1986年 写真団体「幹の会」創立、代表。 個 展 1984年 旅に出て PARTⅠ 北の国へ  銀座・梅田キャノンサロン 1984年 旅に出て PARTⅡ 信濃路とその周辺  新宿野村ビル特設ギャラリー 1985年 旅・追想  東邦生命ギャラリー 1986年 自然との出会いから  フジカラーフォトギャラリー小杉 1987年~2012年 旅に出て PARTⅢ~ⅩⅩ            オリンパスギャラリー、アイデムフォトギャラリーシリウスなどにて 出 版 1985年~2001年 写真工業誌、日本フォトコンテスト誌 口絵作品掲載など 1997年~2007年 日本芸術出版社 写真集「AMATERAS」年鑑に招待作品収載など

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開館時間 : 10:00~18:00
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