
信州上諏訪に「本金(ほんきん)」という酒蔵がある。上諏訪は甲州街道沿いに五つの酒蔵が建ち並ぶ。その中で最も小さな酒蔵「本金」の創業は1756年(宝暦6年)に遡る。蔵元の家族を中心に「本金」を愛する杜氏と蔵人たちが集い、創業当時から変わらない手仕事での日本酒造りを続けている。酒造りの主な作業は寒い時節だけで、10月から始まり4月にはほぼ全てを終える。麹菌という生き物を相手にするこの仕事ではタイミングが重要となる。杜氏と蔵人たちが息を合わせて最適のタイミングで工程を進め最良の酒を醸し出すのだ。九代目蔵元で2008年に杜氏を受け継いだ宮坂恒太朗氏はその三年後にALSを発症してしまい、現在では車椅子での生活を余儀なくされているが、家族や蔵人のサポートで杜氏の仕事を全うしている。本金の酒蔵で働いている人たちの真摯な姿勢と、助け合いながら最良の酒を造る姿をファインダー越しに覗いているうちに「和醸良酒(和は良い酒を醸す)」という言葉が何度も頭に浮かんだ。そして最適のタイミングを写しておきたいと思いながらシャッターを切り続けた。
上諏訪は自分の母が生まれた町で、子供のころの夏休みは毎年、祖母のいる上諏訪で過ごしていました。自分にとって馴染みのある上諏訪には酒蔵や味噌蔵がいくつもあることは知っていました。東京で映像作家をしていた母の従弟がリタイアし、20年ほど前に上諏訪に戻り「本金」の蔵人として働くようになりました。日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されると聞き、昨年10月に上諏訪を訪れた際に従弟叔父に「本金」の酒蔵の写真を撮りたいと頼み込み、何度か通いながら酒造りの一通りの工程を撮らせてもらいました。
上諏訪は自分の母が生まれた町で、子供のころの夏休みは毎年、祖母のいる上諏訪で過ごしていました。自分にとって馴染みのある上諏訪には酒蔵や味噌蔵がいくつもあることは知っていました。東京で映像作家をしていた母の従弟がリタイアし、20年ほど前に上諏訪に戻り「本金」の蔵人として働くようになりました。日本の「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されると聞き、昨年10月に上諏訪を訪れた際に従弟叔父に「本金」の酒蔵の写真を撮りたいと頼み込み、何度か通いながら酒造りの一通りの工程を撮らせてもらいました。
(展示作品 約40点)
※4/30(木)~5/6(水)休館



