
作品は作家自身の思考や感情、美意識を体現するものであり、その独自性は技術だけではなく、真摯で素直な心から生まれる。私は十七年にわたり海を撮り続けるなかで、海の色はいつしか藍染めの色のように私の中に立ち現れてきた。
五年前、ルーチョ・フォンタナの「空間概念」に触れ、「無」を通して精神の自由に至る抽象の力を知ったことが、「Space of Blue」という主題を確立させた契機である。西洋的な実在の捉え方とは異なる、禅に通じる東洋的精神性に立脚し、内面を掘り下げることで表現を探究してきた。
藍は長い歴史のなかで人の手により育まれ、空気に触れて変化し、重ねることで深みを増す色である。藍を和紙で表現することは、まさに日本の伝統美そのものであり、今回出展する二十二点の作品はいずれも手漉き和紙を用い、その質感と余白が表現の核を支えている。私は藍染の主要な色相を用いて海を抽象化し、「濃」と「淡」のあいだに宿る静かな精神性を写し取る。
衝撃や流行に寄らず、幽玄や侘び寂びを静かに伝えること――それが本展の核である。
五年前、ルーチョ・フォンタナの「空間概念」に触れ、「無」を通して精神の自由に至る抽象の力を知ったことが、「Space of Blue」という主題を確立させた契機である。西洋的な実在の捉え方とは異なる、禅に通じる東洋的精神性に立脚し、内面を掘り下げることで表現を探究してきた。
藍は長い歴史のなかで人の手により育まれ、空気に触れて変化し、重ねることで深みを増す色である。藍を和紙で表現することは、まさに日本の伝統美そのものであり、今回出展する二十二点の作品はいずれも手漉き和紙を用い、その質感と余白が表現の核を支えている。私は藍染の主要な色相を用いて海を抽象化し、「濃」と「淡」のあいだに宿る静かな精神性を写し取る。
衝撃や流行に寄らず、幽玄や侘び寂びを静かに伝えること――それが本展の核である。
(出展枚数:カラー22点)




