
写真展案内
休みの日、山へ海へと向かう事が多かった幼少期。自然の中での遊びを通して、動物や野鳥達を眺めつつ、片田舎の街で僕は育った。特に空を飛べる鳥達への興味は大きく、その興味を抱え渡米し、流体力学と設計を学び、そしてそのまま飛行機等の設計の仕事に没頭するようになっていった。帰国後も、連日連夜ひたすら図面を引き、気流の解析をする中、疲れ果てた僕は気分転換にと、森の遊歩道へ足を運んだ。早朝の森は、驚くほど多くの小鳥のさえずりや動物の気配で満ちていた。その中で、忘れかけていた自然への興味と情熱が一気に蘇るのを感じ、気が付けば、僕はまた山へ海へと頻繁に向かうようになっていた。子供の目では気が付くことが出来なかった動物達の生きざまを見て学ぶうち、その姿を写真に焼き付けるようにもなっていた。
明確なルールやロジックに完全に支配される機械の設計という仕事をしながら、ある意味ではその対極にある自然、そしてそこで生きる動物達の姿を見ていると、強い畏敬の念と憧れを覚える。普段なかなか見られない、野生の本能の赴くままに振舞う彼らの姿を、この写真展で是非見て欲しい。
(出展枚数60枚)
<略歴>
1985年 広島で生まれ、アウトドア好きな母に連れられ、特に釣りに没頭する
2004年 渡米後、流体力学、機械工学、工業デザインを学ぶ
2013年 帰国後、東京で暮らし、機械設計に携わる
2016年 転職を機に自然探索や撮影の機会が増える
2023年 アイデムフォトギャラリーシリウスにて初の個展を開催