私が写真を撮り始めた頃は誰でもがそうであるようにストレート写真で被写体を追い続けていた。それは肉眼と日常現実の世界との関わりを意図としていた。しかし私の納得は満たされる事はなかった。様々思考した挙句に辿りついた世界が多重多感。多重露光のもつ表現に私の深層がごく自然に傾注していく。例えば被写体が自然界の樹々であれ、工業の製造による金属パイプであれ、私にとっては形態を超えて抽象界を発見しようとする、今回の私の作品群のコンセプトの鮮明は肉眼から心眼へ辿っていった結果作の発表展である。 (カラー35点)
鈴木 季司(すずき すえじ)略歴
1946年7月7日東京生まれ
<写真展>
2002年 『多重多感・樹ハ氣ナリ』 代官山フォトサロン
2003年 『多重多感・花はかげらう』 代官山フォトサロン
2004年 『多重多感・原野生動』 代官山フォトサロン
2005年 『多重多感・而今胎動』 代官山フォトサロン
2006年 『多重多感・而今』 代官山フォトサロン
2007年 『多重多感・而今Ⅱ』 代官山フォトサロン
2016年 『而今』 御殿場写真ギャラリー
2017年 『多重多感・樹ハ氣ナリ』 御殿場写真ギャラリー
<写真集>
2006年 「多重多感『樹ハ氣ナリ』」 新風舎