永い時を重ねて変わらぬ古い町並みや石畳、自然の風景などを見ていると、数百年前からこのように存在し続けているのかもしれないと想像が膨らんでいく。こうした場所ではゆったりと時間が流れているように感じる。人々の変わらぬ営みを見つめ、景色を眺めながらシャッターを切る。そうした瞬間に悠久の時の流れの一瞬を切り取ったように感じる。
永遠の時の流れから切り取った一瞬。こうした一枚一枚は確かに自分が選択した 一瞬なのだが、同時に「撮らせてもらった」とも感じている。一瞬の光の輝きが風景に煌きを与え、また翳りが思わぬ深みを映し出す。吹き抜けていく風や空の色、雲の形、そこに佇む人々の姿、つかの間人通りの絶えた道、それは、まぎれもなくその時に私が見た瞬間であり、二度とはない瞬間でもある。そしてそれは、自分がその時、そこに存在したという証でもあろう。そうした「永遠の瞬間」に巡り合わせてくれた幸運に感謝を捧げる。
1970年代後半に初めてヨーロッパに滞在し、昔と変わらぬ風景に出逢いヨーロッパの人々の歴史に対する考え方に出逢った。この作品はその後1998年から2013年までの間ヨーロッパを訪れ、おもにイタリア、フランス、ポルトガルを中心に撮影したモノクロームの印象写真です。
萩原佳一
永遠の時の流れから切り取った一瞬。こうした一枚一枚は確かに自分が選択した 一瞬なのだが、同時に「撮らせてもらった」とも感じている。一瞬の光の輝きが風景に煌きを与え、また翳りが思わぬ深みを映し出す。吹き抜けていく風や空の色、雲の形、そこに佇む人々の姿、つかの間人通りの絶えた道、それは、まぎれもなくその時に私が見た瞬間であり、二度とはない瞬間でもある。そしてそれは、自分がその時、そこに存在したという証でもあろう。そうした「永遠の瞬間」に巡り合わせてくれた幸運に感謝を捧げる。
1970年代後半に初めてヨーロッパに滞在し、昔と変わらぬ風景に出逢いヨーロッパの人々の歴史に対する考え方に出逢った。この作品はその後1998年から2013年までの間ヨーロッパを訪れ、おもにイタリア、フランス、ポルトガルを中心に撮影したモノクロームの印象写真です。
萩原佳一
プロフィール
1952年 長野県生まれ
1972年 東京写真大学卒業
(株)資生堂宣伝部写真課入社
1974年 同社退社 イギリス滞在 ヨーロッパ4カ国を撮影
1976年 帰国後フリーランス
主に人物を中心に広告写真制作
1985年 日本広告写真家協会(APA)に入会
1988年 銀座コダックフォトサロン、大阪コダックフォトサロンにて
最初の写真展 *Warp ワープ#1 開催
1989年 有限会社 萩原写真事務所 設立
1990年 APA東京会員による“ZERO”グループ展に参加
2002年 アート・フォト・サイト・ギャラリーにてデジタル制作による
モノクローム風景『永遠の瞬間(えいえんのいま)』展開催
2006年 中国大写真展参加