「東京の古い駅はそれぞれ異なる表情を持っている。クリーム色に塗装された鉄や木材の表面には積み重なった染みや手あかのような汚れが見える。プラットフォームに立ち列車を待つ人々の何気ないまなざしは様々な構造物の表面に昔から注がれてきた。まなざしに限らず息遣いやぬくもりまでもここには漂っているようだ。いわば人々の記憶の遺跡である駅を考古学者のようにたどってみた。」
篠田 烈(しのだ たけし)
神奈川県在住
2020年 神田 THE BASE POINT にて「駅のアルケオロジー」展開催
2022年 写真集「駅」を蒼穹舎より出版
2022年 神田 THE BASE POINT にて「駅のアルケオロジーⅡ」展開催
-写真集「駅」より-
新型コロナウイルス流行前の2018年から首都圏のJR、私鉄などの駅とその周辺を撮影している。
4年間の学生時代に利用した昭和の駅には所々、煙草の吸殻や読み捨てられた新聞紙が落ちていた。打って変わって清潔になった現在の駅は、ごみはおろか匂いもしない。そんな駅にもここかしこに記憶のかけらのようなものが残っていて、ふと昔に帰ることがある。これらを拾い集める作業を続けて来た。
これまで2回の写真展を開き、写真集「駅」(蒼穹舎)を出版。
今回はその総まとめという意味でこの展覧会を企画している。
(ゼラチンシルバープリント約40点)
篠田 烈(しのだ たけし)
神奈川県在住
2020年 神田 THE BASE POINT にて「駅のアルケオロジー」展開催
2022年 写真集「駅」を蒼穹舎より出版
2022年 神田 THE BASE POINT にて「駅のアルケオロジーⅡ」展開催