竹中 勝 写真展

「沖縄 その光と影の記録」

2018/12/06 ~ 2018/12/12

vol.748
私が写真を始めて最初に長期撮影地として訪れたのが沖縄でした。その時はまだ沖縄が本土復帰する前でした。本島をはじめ八重山の離島を回るうちにその文化、風景、伝統にすっかりと魅了されていました。

それからはおりにふれ時間を作っては沖縄通いをするようになりました。

途中家庭の事情や仕事の津堂等で何年ものブランクが空くことがありましたが気持ちの中ではいつも沖縄と一緒の気持ちでした。

沖縄に通いはじめて最初に力を入れて取り組んだのがアメリカのオイル会社ガルフ社によるCTS(石油巨大備蓄基地)の問題でした。ガルフという外国資本による金武湾の汚染から自然を守れという運動でした。おそらく沖縄での最初の公害運動だったと思います。地域の住民たちは手探りのような中で真剣に取り組んでいました。この運動がやがて今の辺野古の海を守れという運動に繋がっていったかと思うと感慨深いものがあります。

その他にも伊江島や南大東島そしてヤンバルの奥集落と場所こそ違え沖縄独自の文化や風土に触れる事が出来た事はこれまた感慨深いものがありました。そしてどうしても避けることが出来ない壕(がま)の問題があります。沖縄各地に無数と言っていいほどある壕(がま)を訪ね歩きました。地図にも乗っていない壕がまだまだ沢山ある事も知りました。私のような軟弱な人間にとって時には押しつぶされるような圧迫を感じながら手に数珠と般若心経をとなえながらの撮影でした。ここでは旧海軍司令部壕跡と旧陸軍病院本部壕跡そして白梅の塔を紹介しましたがまだ遺骨も収集されないで残ったままの壕も沢山あると聞いています。1972年5月15日に沖縄はアメリカの統治下から日本に復帰しました。その時私は本島からも遠く離れた石垣島のさらに奥地にあるひなびた小さな所の人々の素朴な表情反応を見てみたいという思いからでした。夜になるとトラックに分乗した子供達が村中を回るそのキラキラした目の輝きは今も忘れられません。理屈ぬきの希望の輝きだと思いました。

そんな中で沖縄本土返還から46年たった今も沖縄では公式の本土復帰記念行事というものが一度も行われていないということを知ったのは最近のことでした。とても意外に思うと同時に残念に思いました。

そしてこれが今の沖縄の人達と本土の人間の気持ちが象徴的に表れたものではないのではないかと思いました。米軍基地の問題や今の日本がかかえているゆがみを沖縄に押しつけているのではないかという事も考えます。復帰する前に期待していたのがことごとく裏切られたという沖縄の人達の思いがあるからでしょう。

けれどいつの日か沖縄の人達と本土の人間が共に本土復帰というものを心からお祝い出来る日がくることを願わずにはいられません。その時こそ本当の意味の本土復帰と言う事が出来ると思います。

これは一大和人(ヤマトンチュ)の人間が沖縄に通い見て感じて撮った写真の記録です。

(点数:モノクロ 60点)

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