
日本航空写真家協会(JAAP)は、主として『航空』をテーマに撮影しているプロフェッショナルな写真家の集団です。
ひと口に『航空』と言っても、航空機は固定翼機とヘリコプター、また民間機と軍用機に大別されるほか、スカイスポーツには曲技飛行をはじめ、グライダー、気球、スカイダイビングなど多種多様なカテゴリーがあり、会員はそれぞれの得意分野で活動しています。
当協会は1985年に設立され、現在会員数は12人。定期的にグループ展を開催しており、今回で18回を数えます。
さて、デジタル一眼レフの発達と普及により、飛行機写真愛好家の数は飛躍的に増えています。航空自衛隊の基地などで行われる航空祭には、万を超える愛好者が超望遠レンズを抱えて集まります。また、成田や羽田など大空港の近傍やターミナル・デッキでは、平日休日を問わず、常に数十人に及ぶ愛好者が離着陸する旅客機を追っています。
優れた性能を有する最近の撮影機材は、撮影に際して昔のような修練を要しなくなりましたが、その反面、誰もが容易に到達できる一定のレベルから、さらにどうやって撮影技術を高めていくのか、その方向性や手立てが見い出せない愛好者が増えてきているのも事実です。
当協会では、撮影技術を高めたいと願う飛行機写真愛好者に呼びかけ、講習会を行い、撮影で陥りやすい問題点の克服や着眼点、画像補正技術の実際を語ってきました。こうした場では、参加者が相互に作品を見せ合うことにより、撮影意欲を高める効果も生んでいます。
今回、さらなるステージとして、当協会では講習会や撮影会の常連参加者などに対して、本格的な作品発表の場を用意しました。この「SKY MOMENTS」では会員であるプロはもとより、アマチュア愛好者の自信作についても、完全に同じ仕様で展示しています。
実際に空を飛ぶことでしか見ることができない素晴らしい光景や、躍動感あふれる航空機の姿など、プロの航空写真家ならではの視点で捉えた非日常の世界観に加え、自らが信じたテーマをひたすらに追求し続けた、ハイレベルのアマチュア愛好者の熱意あふれる撮影成果をお楽しみ下さい。
(カラー、モノクロ43点)