【ご来館の皆さまへのご協力のお願い】
・発熱や咳の症状、体調不良のある方は、ご来館をご遠慮くださいますようお願いいたします。・ご入館の際はマスクを着用をお願いいたします。
・手指消毒液を設置しておりますので、ご入館時は手指の消毒をお願いいたします。
・他のお客様との間隔を空けるようお願いいたします。
・大きな声での会話はご遠慮ください。
・混雑時は入館を制限させていただくことがございますのでご了承ください。(出展者を含め25名を限度とさせていただきます。)
写真展案内
1997年に、国際教育支援NGOとして日本で国境なき子どもたち(KnK)が誕生し、今年で25周年を迎えました。これまで多くの方々に支えられ、世界各地の子どもたちに手を差し伸べてきました。KnKが最初に行ったプロジェクトは、貧困に苦しむ青少年を受け入れる自立支援施設「若者の家」の開設です。これは、日本の子どもたちが東南アジアを取材し現地の子ども保護施設を訪れた際、「15歳以上の子どもは施設を出なければならず、その多くが再び路上生活に戻ってしまう」現実を知り、「日本にいる私たちで何とかできないだろうか」と、大人たちに問いを投げかけてくれたことがきっかけです。代表写真にある、笑顔を見せるカンボジアの若者シナット(撮影当時20歳)も、幼い頃に父親からの暴力に耐えきれず家を飛び出しストリートチルドレンとなりました。その後、施設で保護されたものの、15歳になると施設を出なければならなくなり、KnKの「若者の家」へやって来ることになりました。彼は「二度とひもじい思いをしない」と自分に誓い、学校に通い直して必死に勉強を続け、37歳になった現在は自分の家庭を持ち、会社員として働いています。
25年にわたる教育支援活動で私たちが教育の機会を届けた国と地域は15、そして支援した子どもの数は18万人に及びます。この四半世紀、KnKからもらったチャンスを生かし努力した子どもたちは、シナットと同じように立派な大人に成長し、社会で活躍し、自分の家庭を築くなど、それぞれの人生を大切に歩んでいます。困難な状況にある子どもたちは、決して「かわいそうな子ども」、「恵まれない子ども」ではなく、それどころか、彼らが将来に向けて歩み続ける姿に私たちは尊敬の念を抱き、そして彼らの成長から多くを学びながら、私たちも共に成長していきたいと考えています。
KnKは直接支援だけにとどまらず、世界の現実を日本にいる人が「知ること」の大切さ、そして「伝えること」の力を信じて、2004年より8人の写真家をKnKの活動地に派遣し、毎年開催する写真展を通して、日本の皆さまへ世界の子どもたちの現状を伝えてきました。写真家の大川砂由里、谷本美加、渋谷敦志、安田菜津紀、佐藤慧、ハービー山口、吉田亮人、清水匡の写真を通して、困難な状況にあっても、それぞれの立場で生き抜く子どもたちの姿をご紹介します。写真展へお越しくださる方々が、写真をご覧になって、世界の子どもたちの尊い歩みを知り、共に成長する仲間に加わっていただけますことを心から願います。
(カラー約40点)