2010年「シリウス」にて「おしどり百景」を開催させていただきました。
開催後、ご来場者及び関係各位からの温かい称賛と激励の言葉をいただき、フォトグラファーとして、このテーマに取り組んだことに確かな手応えを感じました。
前回はプロローグとして、鳥たちの『静』の姿を写しました。
今回は『動』に着目。別の視点から彼らの生態を追いました。
一見オス・メス仲良く群れているように見えますが…。
実は、テリトリー・餌場等をめぐっての凄まじい闘争が日々くり返されているのです。
そして最も激しいのは、メスをめぐってオス同志の壮絶な戦いです。
今回、特に印象的だったのは、激闘の末 羽根を失った一羽のオスでした。
既に渡りの時期も過ぎた、ミズキ満開の五月。
仲間とともに帰れず一羽取り残されていました。
野生の厳しさを思い知らされたフィールドでした。
仙葉 烈(せんば れつ)プロフィール
1948年生。秋田県出身。東和スタジオを経て1978年にフリーランスとして独立。阪急交通社・ケンウッド等のクライアントを得て国内外の旅行写真を中心に企業広告/PR/雑誌等の撮影を手がける。1984年より約20年間「斑尾ジャズフェスティバル」のステージ写真を担当。2004年頃、写真のデジタル化に伴い、素材の対象におしどりを撮り始める。鳥類は撮影難度が高く、アナログでは追求しきれない表現をクリアにすることにより新たな可能性に挑む。
フォトグラファー 仙葉 烈