武蔵野台地の東端に位置する上野台地と本郷台地。その二つの台地のはざまにある根津の町や不忍池。その周りに広がる下谷、神田の町並み。いずれも、鴎外、漱石、一葉などの明治の文豪が住み、その作品にも登場し、現代でありながら江戸や明治、大正 が生きているような雰囲気のある町です。
この町は私の学び舎のある懐かしい町でもあります。今でも時折訪ねては、ぶらぶらと坂道を上がったり下りたり、古い町並みを眺めたり、細い路地に迷い込んだりして、目にとまった風景をカメラに収めてきました。
今回のカラー作品約50点は、こうした東京の中の古い面影を残す町を現代の目で写しとったものです。ご高覧頂き、ご批評賜われば幸いです。
今谷明義プロフィール
1937年東京生まれ、現在神奈川県在住
1997年頃から本格的に写真に取組み、以後毎年所属するグループ展に出展
2008年、全神奈川写真サロン公募展入選
2009年、第94回二科展入選
2009年、個展「内陸アジアに生きる人々」開催(アイデムフォトギャラリー「シリウス」)
日本写真協会会員
全日本写真連盟会員