
「ネイチャー」とは自然のことで、当然ながら人工のものではないということ。そして、大地や植物そして動物など生物のすべては、自然界からの産物。
そんな自然の世界に憧れて、長年に渡りいろいろな国を旅し、大小さまざまなスケールの自然景観の中で、たくさんの野生動物に出会い、何度も至福の時を過ごすことができました。
わたし自身は、フイルムからデジタルという時代を体験し、今なお両方のよき面を生かしながら、創作活動を続けています。このたびは、これまで撮り続けてきた中から、新しい視点で、野生動物と自然景観を組み合わせた世界を構成してみました。
この展示会をどう見て判断するかは、観客の皆様次第なのですが、自然界は如何に魅力あふれる一面を見せてくれるかということを、知っていただけたら幸いです。
(カラー約40点)
【吉野 信 (よしの しん) プロフィール】
1943年生まれ。桑沢デザイン研究所リヴィングデザイン科卒業。1972年秋、フリーの動物・自然写真家として独立。日本だけに留まらず世界各国を訪ね、各地で自然景観や野生動物を撮影し続けている。 主な写真集や著書に、『野生のバラード』(月刊さつき研究社 1983年)、『アラスカの詩』(日本カメラ社 1988年)、『ロッキーが呼ぶ』(世界文化社 1991年)、『THE ROCKY MOUNTAINS―ロッキーの野生』(平凡社 1992年)、『ネイチャーフォト入門』(写真工業出版社 1993年)、『水響詩 AQUA ODYSSEY』(日本カメラ社 1995年)、『TIGER ODYSSEY』(美術出版社 1998年)、『アフリカを行く』(中央公論新社 2002年)、『吉野信自然美術館全5巻』(六耀社 2002年)、『水の譜』(オフィスアイイケガミ 2007年)、『野生のカメラ』(光人社 2007年)などがある。日本写真家協会会員、日本写真協会会員。