公益社団法人日本写真家協会 日本写真保存センター 写真展 「写真フィルムからよみがえる原爆の記録と記憶」

シリウスブログをご覧の皆様こんにちは。

シリウスでは以下の展示を開催中です。

公益社団法人日本写真家協会 日本写真保存センター 写真展

「写真フィルムからよみがえる原爆の記録と記憶」

期間:2025年7月31日(木)~8月20日(水)※8月7日~8月13日は夏季休館



日本写真保存センターは貴重な記録の消失を防ぎ、後世に伝えるため写真フィルムの収集・保存・アーカイブ化を行っています。(日本写真保存センターHP

今年は戦後80年の節目の年。今回シリウスではこれまで日本写真保存センターが収集保存してきた写真原版のうち、原爆写真や被爆した人々を記録したものを展示しています。



今回の展示では写真原版から作成したプリントの他に、撮影者の足跡をたどることができるコンタクトプリントや、横方向に連続して撮影された原板から作製したパノラマ写真等を展示して、原板が適切に保存されている事によって知ることができる当時の記録をご覧いただけます。





原爆が投下された翌日1945年8月10日に撮影した約100コマの写真。フィルムのカブリや汚損なども含めて当時の状態でのコンタクトプリントを展示。その他当時の状況が記録された貴重な写真たちが会場に並んでいます。記録し、保存して後世に伝える。悲惨な当時の状況をしることができるだけでなく、写真という記録媒体の役割を改めて感じる展示でもあります。



フィルムの保管において問題となっている「ビネガーシンドローム」は皆さんご存じですか?

「ビネガーシンドローム」とは写真フィルムによる劣化の1種。1950年代から今日まで使われてきたフィルムのベースとなっている素材が高温多湿の状況に長期間置かれることで加水分解してしまう現象で、酢酸ガスを放ちながら劣化していくことから「ビネガーシンドローム」と呼ばれています。最終的にはフィルムがボロボロになってしまう恐ろしい現象。後世に残すべき貴重な写真たちも劣化の危機にさらされているので、劣化の進行をできる限り遅くする処置が必要になります。



会場にはビネガーシンドロームになってしまったフィルムや、適切な保管方法を説明してくれているパネルも設置しています。ご自宅にフィルムがたくさんある方はぜひこちらを参考にこれからのフィルムの保管方法など考えてみてはいかがでしょうか。



今回展示期間中に東京都写真美術館(通称TOP)に日本写真保存センターと日本写真家協会が主催となり開催する記念講演も開催予定。写真原版の保存の重要性など貴重なお話を聞けるチャンス。また写真家の土田ヒロミさんも講演予定。1970年から撮影を続ける「ヒロシマ」のプロジェクトの起点から現在までを語ります。

詳細はこちらから。写真展『写真フィルムからよみがえる原爆の記録と記憶』のお知らせ | 公益社団法人 日本写真家協会

またTOPでは地下の展示場でも「ヒロシマ1945」展を開催中。

世界各地で戦火が絶えることのなく続く混沌とした時代の今、いま一度「戦争を繰り返してはいけない」という訴えを共有できる機会です。関連イベントもさまざまあるようなので、皆様ぜひご参加ください。



今回の展示は8/20まで開催予定ですが、期間中8/7~8/13はシリウスは夏季休館となりますので、期間中にご来館予定の方はお気をつけて。

次にブログでお会いするのは8/21!皆様良い夏を!

そして期間中は沢山の方のご来館お待ちしております。

アクセス

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住所

〒160-0022
東京都新宿区新宿1-4-10 アイデム本社ビル2F
TEL:03-3350-1211
FAX:03-3350-1240
東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅下車

アクセス良好

開館時間

開館時間 : 10:00~18:00
(最終日 : 10:00~15:00)
休館日 : 日曜日・祝日の一部(お問い合わせください)

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