2週間にわたる年頭企画展、ご覧いただきありがとうございました。
凛としたスポーツの美しさを表現した素晴らしい展示でしたね。
次の展示もモノクロ写真の展示です。こちらは少しノスタルジックな写真たちです。
篠田 烈 写真展「駅Ⅲ」
期間:2024年1月23日(木)~1月29日(水)

展示者の篠田烈(しのだたけし)さんはモノクロプリントで作品を制作しています。
これまで「駅のアルケオロジー」展を2回開催。今回は「駅Ⅲ」としてこれまでの総まとめとして作品を展示します。

東京の首都圏のJR、私鉄などの駅とその周辺を撮影した作品たちが会場に並んでいます。首都圏の駅は再開発が進み綺麗な駅舎に現在も変化し続けていますが、その中でも昔の雰囲気を残す部分を記憶に留めておくように撮影したそうです。なかでも御茶ノ水~神田辺りの写真が多数あり、歴史のある街の情景と駅が今となってはとても貴重なものに思えてきます。

そして駅のノスタルジックな部分を印画紙でプリント。ゼラチンシルバープリントの優しい質感がさらに懐かしささ加速させてくれます。印画紙はチェコのfomaを使っているんだとか。イルフォードの印画紙よりも柔らかい質感になるそうで、今回の篠田さんの作品のレトロな温かみのある情景にとてもマッチしています。印画紙の種類によって調子が変わるのも写真の面白いところ。フィルムの種類も少なくなり、印画紙の種類も少なくなっていますが、まだ製造されているうちはこの面白さを楽しみたいですね。

変化し続ける街の中で時が止まったように昔の姿のまま今に残っている情景を見ると、タイムスリップしたような気分になったり、その温かみに安心する部分もあります。
せわしない日々の中で少しひと息つけるような展示となっています。

2022年に出版した書籍「駅」も今回会場に置いてありますので、こちらもぜひお手にとってご覧ください。作品と書籍は販売しています。
今回の展示から通常のクールに戻りますので会期にご注意くださいませ。
皆さまのご来館お待ちしています。