平野 寿子　写真展

今の東京では消え去りつつある小さな街角、店先、人影、そのような光景を大切に思い、撮影を続けました。

店を守る人たちが年齢を重ね、そして街の周囲の住民の皆さま方の年齢構成も変わっていくにつれ、その景色は時にゆったりと、時に激しく変貌していきます。どこかで見ていたはずのものが消え去ります。私たちの脳裏からもいつのまにか抜けていきます。そうなる前に記録していこうと思いました。

デジャヴュは、いつかどこかで見たはず、妙に不思議に心打つ・・・というような“既視感”を表す言葉だと思われますが、私の写真群はそれらをいわば “先取り”しておきたいという小さな願いから始まったものです。

思いを込めた40数枚、ご高覧いただければ幸いです。