
近年の日本は、めざましい科学技術の発展にともない、急速な進歩を遂げてきました。インターネットの普及によって、情報は一瞬にして全世界に伝わるようになりました。全てがデジタルの時代です。 カメラの世界でも、昔のアナログカメラはここ10 年で忘れ去られ、簡単に撮れるデジタルカメラが人気となりました。近年では携帯電話にまで高性能のカメラが搭載され、便利には違いないのですが、あまりにも早い変化の中で、「写心」・「こころの時間」といったじっくりと見る、ゆっくりと感じるといった写真や被写体との関係が失われつつあるように思われます。 本展は今年6月に開催されたピンホール写真芸術学会(PPAS)主催「ピンホール・フォト フェスティバル 2010 in九州」でのPPAS会員展を再構成したものです。会場となった九州朝倉市共星の里は天然蛍が乱舞する山里で、それになぞらえて生命の起源である「水」をテーマとして表現された作品、スローライフを大きなテーマとして表現された作品を展示します。 より多くの人にピンホール写真を見ていただきたい、ちいさな孔で時間をかけて撮影された写真からゆっくりとした時間、日々の忙しい時間の中で忘れてきた「こころの時間」を少しでも感じていただければ幸いです。
ピンホール写真(カラー、モノクロ、デジタル、銀塩)を出展予定。(出展者19名)
ピンホール写真(カラー、モノクロ、デジタル、銀塩)を出展予定。(出展者19名)