第1回「笹本恒子写真賞」受賞記念展 宇井眞紀子写真展 「アイヌ、現代の肖像」

シリウスブログをご覧の皆様、こんにちは。

アイデムフォトギャラリー「シリウス」では

第1回「笹本恒子写真賞」受賞記念展

宇井眞紀子写真展 「アイヌ、現代の肖像」

期間:2017年12月14日(木)~12月20日(木)を開催しています。

日本写真家協会が主催する「笹本恒子写真賞」は日本初の女性報道写真家・笹本恒子の「時代を捉える鮮鋭な眼と社会に向けてのヒューマニズムな眼差しに支えられた業績」を顕彰し、その精神を引き継ぐ写真家の活動を支援することを目的として設けられました。

今回シリウスでは名誉ある第1回目の受賞記念展を開催することになりました。

第1回目の受賞者は、25年以上にわたってアイヌの人々を取り続けている宇井眞紀子さんです!

北海道に住む人たちだけでなく、全国各地に住むアイヌの人たちを丹念に取材してまわり、彼らの暮らしや文化、営み、そして歴史問題にも立ち向かい、その姿を真剣に追い続けたことが評価され今回の受賞となりました。

 

シリウスでの展示は、「アイヌ、風の肖像」と「アイヌ、ときどき日本人~TOKYO~」の2つの題材で構成され、北海道に暮らすアイヌの人たちの生活と東京で暮らすアイヌの人たちの生活をモノクロとカラーで美しく、またシリアスに写し撮っています。

 

会場に展示されている写真の中で大きな写真の下にある文章。これは北海道・二風谷で暮らすアイヌ女性、アシリレラさんの言葉。

「人間は神のもとでイタク(言葉)を与えられた。それは地球を守るために与えられた。祈ることと感謝を忘れないように。」

言葉と共に写真を見ていると、人間は自然の中で暮らしているからこそ、自然に感謝して生きないといけないということを改めて考えさせられます。

動物が祭壇に供えられているような写真があります。神様へのお供えなのかな?と思いましが、これはお供えではなく、動物の魂を送ってあげる儀式なんだそうです。

「アイヌの人たちは万物に魂が宿っているという考えを持っています。なので、無くなった命もきちんと魂を送ってあげないといけないとしています。器だって魂を送ってあげるんですよー!」(お話を伺ったあとで調べると、その儀式のことを霊送り、イワクテというそうです。)

 

またネイティブアメリカンの人たちとアイヌの人たちがアメリカの地で一緒にいる写真があります。

土地や言葉、文化が違うのに、どうしてネイティブアメリカンの方とアイヌの方が一緒にいるのですか?と伺うと、

「歴史的に同じような経験をしてきた部分もあるので、ネイティブアメリカンやアイヌだけでなく、世界中の先住民族の人たち同士のネットワークがあり、それぞれ交流しているんです。」

昔からの生活を守りながら自分たちの考えを大切にしている。普通のことをしているだけなのに、理不尽な力によって迫害されたり、自分たちの生活を脅かされたりしている人たちが世界中にいます。その人たちが自分たちの境遇などを知ってもらう為に活動をしています。世界中の先住民族の長老たちの集まりもあるそうですよ。展示されている写真の長老も日本に何回か来た事があるんだとか。

 

宇井さんがアイヌの人たちと撮ろうとしたきっかけは何だったのでしょう。

「はっきりとしたきっかけは覚えていませんが、小学生のときにはもうアイヌに興味を持っていました。授業で作文を書くときのテーマもアイヌにしてたみたいです。」

なんと小学生の頃から「アイヌ」という言葉が身近にあった宇井さん。

実は恥ずかしながらシリウススタッフ、あまりアイヌの人々の暮らしや、アイヌの人たちが持っている価値観を知りませんでした。アイヌの人たちが置かれている状況や、アイヌの人たちだけでなく、世界中に同じような状況におかれている人たちが沢山いることを、宇井さんのお話の中から知ることができ、とても勉強になりました。

 

「隠しているわけではないですが、あえて自分がアイヌだといわずに暮らしている人も沢山います。東京にもいますよ!よく皆でご飯を食べにいったりします。その場でも皆普通にアイヌ語を話したりしますが、昔アイヌ語を奪われた時期もありました。そしてアイヌ語を喋れる人たちがほんとにいなくなりそうになったこともあります。それが今のアイヌの人たちは一生懸命アイヌ語を勉強しています。自然に、当たり前に喋れるわけではなく、難しいアイヌ語をアイヌの人たちが勉強してやっと喋れるようになるんです。」

もちろん考え方は人それぞれで、自分たちのことを知ってほしい人もいれば、言いたくないという人もいます。自分たちが無下に扱われた経験がある人は自分の孫には同じような経験をさせたくないとアイヌということを隠している人もいます。

宇井さんはアイヌの人たちのこういった状況を知って欲しいと仰っていました。

例え日常生活の中でアイヌが身近でなくても、日本人として知っておかなければならないことを知ることができる展示です。

ぜひ会場に足を運んでご覧になってください。

そして!今回の展示でご協力いただきました、フォトグラファーズラボラトリーの平林さんと、日本写真家協会の内掘さん。ありがとうございました!

会場には宇井さんが出版された本や掲載されている本もあります。ぜひお手にとってご覧ください。

購入できる本もありますよ!ポストカードも販売しています★

 

急に冷え込んできましたので皆さま体調管理を気をつけてくださいね★

ご来場お待ちしております。

平日、土曜日は10:00~18:00まで(最終日は15:00)

*日曜日休館

 

 

 

 

 


2017年12月14日

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